アプリ開発環境が強化されたiPhone OS3.0の発表が話題となっているところで、iPhone、iPod touch関連の書籍を1冊ご紹介。「iPhone×Music iPhoneが予言する いつか音楽と呼ばれるもの」は、PROGRESSIVE FOrMやop.discからDJ/プロデューサーとして作品をリリースする傍ら、東京藝術大学など教鞭を執る工学博士、徳井直生、IAMAS出身のプログラマー永野哲久、美学/聴覚文化を研究する金子智太郎という3氏による共著だ。
本著は技術本ではなく、あくまでも「iPhoneは音楽を変える」と、デバイスによる音楽の進化を見つめているところが面白い。また、週間アスキー編集者/記者の伊藤有氏などによるコラムも織り込まれ、今やDJの必携ツールとも言えるKORG ElectribeやKaossilatorといった小型電子楽器の影響に触れるなど、iPhoneに固執せず広い視点で音楽とデバイスの発展を考察しているのも興味深いポイントだ。
100種類を越える音楽アプリケーション・レビューには、+ARTでインタビューを掲載したDelawareのアプリも取上げられているので、ぜひ併せて読んでみてほしい。さらに「音楽未来形―デジタル時代の音楽文化のゆくえ」の著者、谷口文和氏や、CCCDや輸入盤規制をはじめ音楽業界のターニング・ポイントでさまざまな意見を発信してきた音楽ジャーナリスト、津田大介氏のインタビューも掲載している。音楽の進化にワクワクしたい?そんな質問に即「イエス!」と答える前向きな音楽クリエイターに一読してもらいたい一冊。ぜひ手にとってみてほしい。
(Text:恵美奈保子)
「iPhone×Music いつか音楽と呼ばれるもの」
徳井直生/永野哲久/金子智太郎・著 翔泳社刊
徳井直生
国際メディア研究財団研究委員にしてDJ。東京大学工学系研究科 博士課程終了。工学博士。
http://www.sonasphere.com/
永野哲久
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)修士課程卒業。フリーランス・プログラマーとして活躍。
http://nagano.monalisa-au.org/
金子智太郎
東京芸術大学美学研究科博士課程在籍。ロンドン大学ゴールドスミス校聴視覚文化専攻修士課程終了。
http://tomotarokaneko.com/














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