
青参道アートフェア
青山・表参道・渋谷
11/03,2009
青参道アートフェアが開催中のH.P.DECO 東京では、山下律子、谷口悦子、井上樹里、セサミスペース、田中麻紀子、大矢加奈子、宥海らの作品が展示されている。
山下律子の作品。山下律子氏は、キャンバスに白く下地を塗った後、それを針で細かく削り、その溝に絵の具を流し込むという手法で作品を制作している。作品はどれもそこにある日常の風景を立体に表現したもので、版画の様にも、彫刻のようにも見える。単色で描かれた作品は、見れば見る程そのディテールへのこだわりが感じられる。
谷口悦子の作品。谷口悦子氏は、真っ黒い背景をもつ工芸的な絵画作品をテーマに制作しているという。暗闇のなかで光るように描かれた対象物を見ていると、実際に夜の東京タワーや花火を見ている感覚に陥るほど美しい作品だ。
井上樹里氏の作品。他にも素晴らしい作品がショップ内に展示されていた。見ているお客さんの年齢はバラバラで、アートを見るついでに店内も歩いている人や、店内の商品を見るついでにアートも見ている人など青参道アートフェアが新たに生み出したアートの立ち位置が垣間見えた。今までアートに触れたことはないが、見ていて気持ちい作品であったり、ずっと見ていたいと思える作品と出会えればそれだけでいい。アートの知識云々は必要ないのだ、自分がいいものを見て、ずっと見ていたいと思う、そして、自分の部屋に飾る為に購入する、それはアートのあるべき姿なのかもしれない。
田中麻紀子の作品。
山下律子、谷口悦子
青参道アートフェア
H.P.DECO 東京
東京都渋谷区神宮前5-2-11
http://www.hpdeco.com/index.php
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青参道アートフェア
青山・表参道・渋谷
11/02,2009

写真家、宥海(ゆううみ)氏による写真展「Photo Exhibition Gypsy Ⅱ トランシルヴァニア」が H.P.DECOで開催されている。店内の展示スペースに足を踏み込んで一番最初に目を惹くのは、この独特の雰囲気を持ったディスプレイ。この展示が日常とは異なる世界観で展開されていることがすぐにわかる。
本展は、ルーマニアのトランシルヴァニア地方に住むロマ(ジプシー)をテーマに、宥海氏が今年の夏、約1ヶ月間彼らと共に生活をして撮ったもの。これまでファッション誌やCDジャケットの仕事などを通して最先端のデジタル技術を追い求めていた彼女だが、出産を機にデジタルでは表現できない時間と手間をかけるアナログの良さに目覚め、ジプシーのように自然と共に生きる人たちに興味を持ち、撮り始めたのだそう。
ルーマニアのトランシルヴァニア地方に住むロマ(ジプシー)たち。ヨーロッパの中でロマが最も多く住んでいるのがルーマニアなのだという。
ロマの食卓。彼らは非常に質素な生活をしていることがわかる。「物乞いや花売りのイメージが強いロマですが、山に住む人々は、山の幸を採って生活しています。もともと旅する民だったので、定住するという意識はなく、家畜を飼うこともありません。閉鎖的な社会ではありますが、女性や子供にはとても優しく、撮影にとても協力してくれました。その歓迎ぶりに、余計に日本に伝わっていないロマの生活を伝えなくては、と思いました。」(宥海氏)
ところで、なぜ写真にこのようなエイジング加工を施したのだろうか。宥海氏はこう話してくれた。「普通の印画紙を使った写真ではきれいすぎるため、ロマの土っぽいエネルギーを伝えることができないと考えたんです。そこで、あえて古くさい加工を施そうと思い、独自で試行錯誤しながらその方法を見つけていきました。最終的には、お茶やコーヒー、果実などを鍋に入れて煮詰めたものを使って、このようなテイストに仕上げることにしたんです。」
ロマの衣装をまとった人たち。もともとインドがルーツであるため、ヨーロッパ古来の文化と異なった生活様式が見られる。展示されている作品はすべて今年の夏に撮影されたごく最近のものだが、一見何十年もの前に撮影された写真のように見える。見せ方ひとつで印象が変わってしまうことに驚くと同時に、昔も今も私たちが思うほど、時代は進化していないのかもしれないと考えてしまう。改めて我々の生活や社会を振り返る機会を与えてくれる貴重な写真展であることは間違い。
宥海氏。次回はマイナス20度にもなる、彼らの冬の生活を取材することを計画している。
宥美
青参道アートフェア
H.P.DECO 東京
東京都渋谷区神宮前5-2-11 2F
http://www.hpdeco.com/index.php
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青参道アートフェア
青山・表参道・渋谷
11/02,2009
ジュエリーの中に展示される西山裕希子の作品イタリア人デザイナーによる個性的で美しい「IOSSELLIANI(イオッセリアーニ)」のジュエリーと同じ空間を共有しているのは、美術作家、西山裕希子の作品。様々な人間との関係における「自分」が一体何であるのか、という疑問を常に抱いてきた彼女は、人の間にある心理をテーマに作品制作を行っている。
彼女が普段発表しているのは、綿布に染めやインクジェットプリントを施した平面作品や鏡を用いた立体作品。平面作品では、線になる部分以外に蝋を引き、その後線となる部分に染料をさしていく。つまり、白い部分は全て蝋が引かれた箇所で、それ以外が染められた箇所なのだ。しかし、そのような手間のかかる行程にも関わらず、作品は一見非常に大胆でありながら、グラデーションが施されるなどのディテールにこだわった繊細なものだ。
この女性の髪の毛も一本一本が染められている。
こちらでは蝋を使った手法を取り入れた初期の2作品も展示中。残念ながら非売品だそう。ショップの方の話では、青参道アートフェア開催中の来客数は普段の10倍にものぼっているという。「気になってはいても、なかなか入りにくいショップでも、アートフェアを通じて足を運んでもらえるのは本当に嬉しいですね。」と語っていた。アートを見ながらショップを、もしくはショップを見ながらアートも楽しむ、ということが出来るのは青参道アートフェアならではだろう。
西山裕希子
青参道アートフェア
IOSSELLIANI T-02-IOS
東京都渋谷区神宮前5-1-15 2F
http://someseiryu.net/gallery/nishiyama_yukiko.html
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青参道アートフェア
青山・表参道・渋谷
11/01,2009
見ていると野口英世の目に吸い込まれそうになるJAMIN PUECH(ジャマン ピュエッシュ)の表参道店では、太湯雅晴による「お札」を用いた作品が展示されている。私たちが普段、何の疑いもなく信用し常用しているあの紙幣である。
ブラックライトが当たる10,000円札の福沢諭吉
おぞましい福沢諭吉と化すなぜだか、太湯氏が描く野口英世や福沢諭吉、樋口一葉を見ていると彼らの目に吸い込まれそうになる。それは彼らを「お金」の価値として認識しているからなのか、それとも太湯氏の思惑なのか、何とも不思議な気分になる作品たちだった。そのほか手書きだという太湯氏の肖像画を印刷した「無限円」札が束ねて置いてあり、それはまさに「目が眩む」ようだった。
手書きの肖像画が印刷された「無限円」札
太湯雅晴
青参道アートフェア
JAMIN PUECH
東京都渋谷区神宮前5-2-11
http://www.futoyu.com/
http://www.hpfrance.com/Shop/Brand/JAMIN_PUECH.html
青参道アートフェア
青山・表参道・渋谷
11/01,2009
アンテ・ヴォジュノヴィック氏。表参道のショップ、H.P.F,VINTAGE(エイチ ピー エフ ヴィンテージ)には、フランス出身のアーティスト、アンテ・ヴォジュノヴィック氏の作品が展示されている。今回、発表されたのは「水」を使った作品。氏は20年ほど前までも水を用いていたが、最近、昔からのファンによるプッシュで復活したとのこと。以前は、水滴だけが動いているようなミニマルなスタイルだったが、今回は水の流れを大胆に使った気持ちの良い作品が並んでいた。「水を使った仕事が僕は大好きだからね」と、ヴォジュノヴィック氏は笑いながら語ってくれた。
また、展示作品を見て回ると、フライパンの柄の部分だけが机の上に並べられているものがあった。「何か?」と思うかもしれないが、この作品はセレクトショップWut berlinの隣に、続きがあるそう。
フライパンの柄だけが展示されているが、この作品には続きがある。
続きの作品。フライパンの上に浮いているオブジェはあなたには何にみえるだろうか。柄の無いフライパンに水が入れられ、その上にはオブジェが浮遊している。これは何かとヴォジュノヴィック氏に尋ねたところ、「フライパンの湯気であったり、花であったり・・・見る人が自由に想像してくれればいいな」とのこと。あなたは何に見えるだろうか?その目で見て、想像していただきたい。
アンテ・ヴォジュノヴィック
青参道アートフェア
H.P.F, VINTAGE
東京都港区北青山3-7-6
http://www.ante-hp.com/
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